学会

2021年6月30日 (水)

2021 ISAPP Annual Meeting ③

こんにちは。

LGG菌サムライです。

 

前回の記事の中で、

L. rhamnosus GGの科学的エビデンスの豊富さ、そして安全性が認められている」

ということが、新型コロナウイルス感染に対する臨床試験に使用される最大の理由と書きました。

  

エビデンスの豊富さについては、このブログでも再三書いていますので、

この記事では安全性のところについて書きたいと思います。

  

今回のPaul Wischmeyer先生の発表でも、プロバイオティクスの安全性として

「プロバイオティクス投与によって有害事象が増加するリスクがないこと、

むしろ重篤患者やハイリスク患者における有害事象が減る傾向があること」

がメタ解析によって示されていると仰っていました。

そして、そのあとに集中治療室(ICU:intensive care unit)の患者の

細菌叢はボロボロであるというデータを示していました。

  

通常、ICU患者には感染症を防ぐために抗菌剤が使用されます。

すると良い細菌が死んでしまい、細菌叢が乱れてしまいます。

また、抗菌剤の使用は耐性菌を作り出し、これらがICU患者に感染すると、

抗菌剤が効きません。

 

このような問題から少しでもリスクを軽減するために、

以前からL. rhamnosus GGをICU患者に投与した研究が

いくつも報告されてきました。

普通に考えれば、ICUの中で生きた細菌を投与するなんて信じられませんが、

L. rhamnosus GGは様々な臨床試験に使用され、その効果に加え、

有害事象がないことが示されていることから、

ICU患者への投与という研究が可能なわけです。

  

実際、PubMedで

「("Lactobacillus" OR "lacticaseibacillus") AND "GG" AND "intensive care unit"」

というキーワードで検索したところ、18件がヒットしました(2021年6月24日現在)。

 

01_2

PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/

  

このように、L. rhamnosus GGはエビデンスが多いことから様々な臨床研究に用いられ、

その結果、さらに効果や安全性のエビデンスが増えるという、

正のスパイラルができていることが最大の強みかも知れません。

  

  

おしまい。

2021年6月25日 (金)

2021 ISAPP Annual Meeting ②

こんにちは。

LGG菌サムライです。

 

先日のブログで紹介したISAPP Annual Meeting(2021年6月1日~2日開催)を

聴講しました。

今月はその報告をしたいと思います。

  

さて、今回の最大の目的は、ご紹介した通り、

2日目の「Probiotics, COVID and vaccines」というセッションで発表される

L. rhamnosus GGの摂取とCOVID-19に関する臨床試験」に関する話題でした。

  

結論から申しますと、実際には新しい話題は特になく、

この臨床試験の実施に至るまでのバックグラウンドとなる

エビデンスの紹介がほとんどでした。

そして、臨床試験については、

その概要が最後に少し紹介されたくらいでした。

まだ試験を実施している最中ですので、新しい報告などできないことは、

当前といえば当前ではありますが。

   

今回スピーカーをされたDuke大学のPaul Wischmeyer先生は、

この臨床研究の中心人物で、

非常にプレゼンテーションが上手いという印象を受けました。

そのため、新しい話題は特になかったものの、

この臨床試験に対する熱意を感じました。

  

そして、今回の臨床試験で「なぜL. rhamnosus GGが選ばれたのか?」という理由が、

よく理解できました。

やはり、L. rhamnosus GGの科学的エビデンスの豊富さ、

そして安全性が認められている、ということが最大の理由です。

  

次回、もう少しこの辺りを深堀りして書きたいと思います。

  

  

つづく。

2021年5月29日 (土)

2021 ISAPP Annual Meeting

こんにちは。

LGG菌サムライです。

 

2021年6月1日~2日に

ISAPP(International Scientific Association for Probiotics and Prebiotics)の

Annual Meetingが開催されます。

 

ISAPPとは、このブログでも度々ご紹介しているSeppo Salminen先生が、

現在会長をされているプロバイオティクスやプレバイオティクスに関する

国際的な学術機関です。

(ISAPPのWebサイトはこちら→https://isappscience.org/)

 

今回のAnnual Meetingは、COVID-19の影響によって、

オンラインでも開催となったようです。

  

プログラムを見ますと、

2日目のセッションは「Probiotics, COVID and vaccines」というタイトルです。

つまり、プロバイオティクスと新型コロナ、そしてワクチンに関するセッションと

いうことですね。

 

そして、最初のスピーカーはDuke大学のPaul Wischmeyer先生です。

昨年、米国で「L. rhamnosus GGの摂取とCOVID-19に関する臨床試験」

についてのニュースが発表されたのですが、この臨床試験プロジェクトの

中心人物がPaul Wischmeyer先生です。

このニュースについては、

「Lacticaseibacillus rhamnosus GG COVID-19 clinical trial」のような

キーワードで検索すれば、ヒットするかと思います。

  

米国の臨床試験サイト(https://clinicaltrials.gov)で、

この研究は「A Randomized Trial of the Effect of Lactobacillus on

the Microbiome of Household Contacts Exposed to COVID-19」

というタイトルで登録されています。

  

おそらく、今回のISAPP Annual Meetingでは、

この研究に関するトピックを拝聴できるのではないかと思います。

ただし、この会議はニューヨーク時間の午前10:00~開始ということで、

日本時間だと23:00~夜中に開催されることになります。

 

実は、6月1日、2日は日本でも腸内細菌学会が開催される日です。

両方に参加するのは、かなり大変そうです。

   

おしまい。

2020年11月30日 (月)

日本乳酸菌学会2020年度大会が無事終わりました

こんにちは。

トヨエモンです。

 

先週の金土(11月27日〜28日)にオンラインで開催された

日本乳酸菌学会2020年度大会が無事に終わりました。

初のオンライン開催ということで、色々と不安視されたこともあったようですが、

蓋を開けてみれば大盛況に終わりました。

  

トヨエモンはと言うと、座長と発表で2日間気が抜けなかったことに加え、

質問時や発表時にPCの設定を間違えてしまい大量の冷や汗をかいたりと、

大会が終わった頃にはヘトヘトになっていました。

 

現在、コロナ禍で多くの学会開催が中止となっているため、

研究成果を発表する場がなくなっています。

特に学生さんたちにとっては卒業・修了に関わることなので、

大きな問題になっています。

そのような状況のなか、少しでも『発表の場を提供したい』と

オンライン開催に向けて努力されてきた学会・大会関係者の方々に

改めて感謝いたします。

 

 

おしまい。

2020年6月29日 (月)

乳酸菌学会はオンラインでの開催が決まりました!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

もともと2020年6月26日~27日に開催が予定されていた

日本乳酸菌学会2020年度大会。

COVID-19の影響で延期もしくは中止の検討がされてきましたが、

Zoomを使ったオンライン開催ということで決着しました。

日程は2020年11月27日~28日です。

 

今年は乳酸菌学会設立から30年という節目の年。

設立当時は、30年後にオンラインで開催するなんて

誰も想像していなかったのではないでしょうか!?

 

大会情報の詳細は、学会Webサイト(http://www.jslab.jp/)に

随時アップされる予定です。

(2020年6月27日時点では、古い情報も掲載されています)

 

トヨエモンは今年も大会に参加する予定なので、

オンラインという新しい形がどんな風になるのか楽しみです。

 

 

おしまい。

2020年3月 1日 (日)

不運の連鎖・・・③

こんにちは。

トヨエモンです。

 

ついに小・中学校は休校になる事態にまで深刻化してしまいましたね。

急な休校でウチの会社のお父さん・お母さんたちも大変そうです。

 

トヨエモンは、3月末に開催予定の日本農芸化学会[通称:農化(のうばけ)]に

発表エントリーしていたのですが、それも中止となりました。

実は農化に最初にエントリーしたときも3・11で大会が中止となり、

今回も久しぶりに発表できるかと思ったら、また中止となりました・・・。

ケンノシンは、「トヨエモンは農化と相性が悪いんだよ!」って

めっちゃ笑ってましたw

 

で、前置きが長くなりましたが、前回の続き(笑)

 

時差ボケと不安でほとんど寝られず、翌日を迎えたトヨエモン。

日本を出発してからずっと同じ服を着ているので(丸々2日間)、

めちゃめちゃ気持ち悪いっ!

いつもなら1泊分の下着は手荷物に入れてあるのに、

前回(11月)のナッシュビル訪問時にも荷物でトラブったせいで、

今回に限って下着を全部スーツケースに入れてしまった。

まさか11月からすでにフリがあったとは・・・

 

で、結局荷物は24時間以内に戻らず、滞在を3日間延ばして、

どうにか延長最終日に見つかりました。。。

その後も日本に帰ってくるまでに多くの出来事があり、

まさに巧妙に仕組まれた運命としか

言いようがないことがいっぱいでした。

ただ、色々な人に助けられて、無事に帰ってこられただけでも

幸せなのかもしれませんね!

 

本当はもっと書こうと思っていたのですが、

不運の連鎖を今後も引きずることになるとイヤなので、

今回で終わりにします!

 

それでは、最後にミュージックシティとして有名な

ナッシュビルの街並みを・・・

Img_5057

Img_5059_2

Img_5066

Img_5065

おしまい。


 

2019年11月24日 (日)

乳酸菌学会秋期セミナー、最高でした!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

先週金曜日(11月22日)は日本大学藤沢キャンパスで

日本乳酸菌学会の秋期セミナーが開催されました。

トヨエモンは昨年、一昨年と参加できなかったため

3年ぶりの秋期セミナー♪

 

初めの演題は、東京農業大学の遠藤先生による乳酸菌の分類・同定のお話でした。

乳酸菌という枠だけでなく細菌全体に関わるお話だったので、

もともと乳酸菌屋ではないトヨエモンにも解りやすく、とても勉強になりました。

 

次の演題は、他社の方だったのでお名前等は控えますが、

(乳酸菌学会のWebからプログラムが見られます!=>2019年度秋期セミナー

『プロバイオティクス』という概念の歴史、そして今後の動きについて、

詳細に解説されていました。

パスツールとメチニコフのお話とか、とにかく凄かったです!

大学の先生でも、ここまで語れる方はそうそう居ないのではないかと思います。

そして、トヨエモンはこのブログでプロバオイティクスの歴史について

書いたことがありますが、本当に恥ずかしくなります・・・sweat01

あぁ、あの講演のパワポ、トヨエモンにくれないかな・・・

 

そして3演題目は学習院大学の中根先生が『バクテリアの動き』について、

解説されていました。中根先生のお話はとにかく面白い!

最初にスマホのカメラと水を使った簡単な顕微鏡で微生物を見るという掴みから、

バクテリアの動きを戦車やアメコミヒーローに例えて説明されたりと、

あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 

4題目は早稲田大学の竹山先生による「シングルセルゲノミクス」!

僕らは通常、たくさんの細菌のDNAをまとめて解析しています。

たとえ同じ種類の細菌だとしても、その中には何百、何千、何万個という

細菌由来のDNAがあるわけです。

でも先生の場合は、細菌1個(匹?)だけを取ってきて、そのゲノム情報を解析します。

1個を取るってものすごく大変です。さらに、その1個からのDNAってものスゴイ微量

なわけで、それからゲノムまで読んでしまうんです。

 

で、5題目は慶応義塾大学の西山先生によるムーンライティングタンパク質のお話。

ムーンライティングタンパク質とは、簡単にいうと、主要な機能の他にも

異なる機能をもつもののことを言います。

西山先生といえば接着(付着!?)の専門家。

今回、普段は細胞内でタンパク質合成に関わっているのに、

細胞外へ出るとアドヘシンとして接着機能を示す翻訳伸長因子、

EF-Tuについてお話されていました。

 

最後も慶應義塾大学から、佐々木先生が腸管上皮の

オルガノイドについてご講演されました。

オルガノイドとは、簡単に言うと、培養した小さな組織・臓器です。

佐々木先生は腸管上皮のオルガノイドを用いて、腸内細菌と腸管上皮の関係について、

色々なデータをご紹介くださいました。

今後も、新たな知見がどんどん出てきそうなので、本当に楽しみです。

 

と、珍しく全講演について簡単に紹介してしまいました・・・。

それだけ今回は面白かったのです。

テーマも然り、各講師の方々の発表の素晴らしさ等々、

トヨエモンのモチベーションも久しぶりに上がりました!

 

おしまい。

2019年7月14日 (日)

日本乳酸菌学会2019年度大会

こんにちは。

トヨエモンです。

 

おととい、昨日と日本乳酸菌学会の2019年度大会に参加していました。

今年の開催地は岐阜のじゅうろくプラザ!

 

Img_4739

最近の神奈川県はずっと雨続きのうえ気温も低いので、

岐阜も寒いのかと思っていたら、めちゃめちゃ暑かったです・・・

 

ちなみに、学会も熱かったです!

医療系の学会と比較されては困りますが、乳酸菌という狭い分野の学会に加え、

地方開催というなかで参加人数は200人越え。

さらに本学会のコンセプトの一つである「誰もが自由に参加できる雰囲気」もあって、

非会員の参加が3割以上に達するという面白い学会開催となりました☆

乳酸菌に対する注目の高さが伺えます。

 

あと、トヨエモンは初めての岐阜(中心地が初めて!)。

Img_4740

JR岐阜駅の真正面には金色の織田信長が目を光らしています(写真左側)!

 

Img_4746

バスにも信長!

 

Img_4747

濃姫まで!!

 

ものすごく良さげなところだったんですが、

時間の関係もあってあまり岐阜を堪能できなかったので、

改めてプライベートで行ってみたいです。

 

あと、学会の内容も機会があれば紹介します(笑)

 

おしまい。

 


 

2018年11月19日 (月)

食品免疫学会に行ってきました!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

もう秋も終わりに近づいていますね。

だいぶ横浜も寒くなってきました。

そんな中、11月15〜16日に都内の星陵会館で開かれた

食品免疫学会に参加してきました!

  

1日目はポスターセッションがメイン。

2日目の午前中は、脳神経系と腸内環境に関わる話題、

つまり『脳腸相関』のセッションだったので、

興味深く拝聴させていただきました。

 

トヨエモンはこの分野に疎いのですが、

新しい刺激や知識を授かりまして、

今後の研究にも活かせそうな、

いろいろなヒントをもらうことができました!

あとは行動に移せるかどうか?ですね(苦笑)

 

そういえば、何も写真を撮ってこなかったな・・・

 

ま、いいっか。

 

 

 

おしまい。

2018年10月 9日 (火)

マリア先生の講演に参加しました!!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

本日は東京都助産師会館で行われたマリア先生の講演を聞きました。

いきなりマリア先生って言われても知らん!と思われた方いますよね・・・!?

はい・・・このブログで一回も紹介したことはないです。

(本当は、この記事でちょっとだけ論文を紹介しています笑)

 

マリア先生の本名は、Maria Carmen Collado博士。

現在はスペインの研究機関でバリバリやっている方です。

そして、フィンランドTurku大学のSeppo Salmine先生のもとで

プロバイオティクスの研究を長年されていました。

あと、余談ですが、スペインには同姓同名の

有名な水泳選手もいるみたいです(どうでもいいかな・・・笑)

 

さて今回、マリア先生は『母乳がいかに大切か!』ということを話されていました。

特に母乳には、粉ミルクに入っていないたくさんの種類の生理活性物質が含まれており、

こういった生理活性物質を網羅した粉ミルクを製造することは、

まず現実的ではないらしいです。

それだけ母乳というのは重要で、さらにその質が赤ちゃんの発達に重要だということが

よく解りました。

 

また、これはよく言われていることなのですが、

やはり赤ちゃんが産まれてからではなく、

生まれる前からのケアというのがかなり重要になってくると・・・

さすがに、出産の前日に急に生活スタイルを変えてもダメみたいです。

 

つまり、毎日の心がけが重要ってことですね。

ただ、そんなに毎日張り詰めてもいられないので、

妊娠がわかった時点で、赤ちゃんへの影響を考えていくっていうのが

基本みたいです。

 

もっと、色々と詳しく書きたい気持ちもありますが、

どんどん長くなってしまうので、今日はこれまで。

 

Img_4155

おしまい。