大腸炎

2020年9月28日 (月)

p75というタンパク質の研究②

こんにちは。

トヨエモンです。

 

最近、めっきり涼しくなりました。

もうすぐ9月も終わりです。

そして、前回の更新からもう1ヵ月も経ってしまいました・・・。

  

ということで、

今回もL. rhamnosus GGが作り出すp75というタンパク質についてです。

(※前回を読んでいない方はさっぱり解らないかも知れません)

  

さて、もともと腸管上皮細胞に作用するタンパク質として

注目されたp75(=Msp1)に対して、Lebeer先生の研究グループは、

どのようなアプローチから研究したのでしょうか?

   

実は、このタンパク質のアミノ酸配列が、

「細菌の細胞壁を分解する酵素と似ている」という観点から、

「細胞壁分解酵素」として解明を試みたのです。

   

そもそもヤン先生は2007年の論文(※)で、

p75のアミノ酸配列が細胞壁に関連する加水分解酵素と似ていることを

報告していました。

ただ、ヤン先生はお医者さんですし、酵素としての機能には着目せず、

大腸炎の予防や治療に向けた医学的アプローチから研究を進めてきました。

※Yan et al. (2007) Gastroenterology 132:562-75.  

 

一方で、Lebeer先生と言えば、

古くからL, rhamnosus GGの研究を精力的に進められてきた方ですので、

本来の機能であろう「細胞壁分解酵素」という性質を

明確にしようとしたのだと思います。

   

またまた、話が長くなってしまったので、

本日はここまでにします。

 

   

つづく。

2020年7月27日 (月)

前回偉そうに書きましたが…

こんにちは。

トヨエモンです。

 

前回、腸管の細胞が産生するPRAP1というタンパク質をさらっと紹介しましたが、

その続編(?)です。

 

さて、このPRAP1、本名はProline rich acidic protein-1。

プロリン(アミノ酸の一種)が豊富で、酸性のタンパク質ということですね。

分子サイズは約17kDa、約150個のアミノ酸から出来ています。

  

そして面白いのが、

“天然変性タンパク質(intrinsically disordered protein)”であること。

 

  

偉そうに紹介していますが、 

トヨエモン、実は天然変性タンパク質のこと…

全く知りませんでした!(苦笑)

 

なので、最初、intrinsically disordered proteinを見たときに訳すことができず、

“もともと調子が悪いタンパク質”と訳し、「???」と行き詰まりました。

 

  

ちなみにWikipediaでは、

『固定された、もしくは整った(「オーダーした」)三次元構造を

持たないタンパク質である』と書かれています。

  

通常、タンパク質はアミノ酸配列や分子間の結合などによって、

三次元(3D)構造をとっています。

そして、タンパク質が機能するには3D構造が重要で、

例えば、卵の白身は過熱すると変性し(3D構造が壊れ)、

真っ白に固まり、もはや生卵の白身とは別物になってしまいます。

  

 

一方で、天然変性タンパク質は、決まった3D構造をとっていない、

もしくは部分的にしか3D構造をとっていないので、

ただのアミノ酸が並んだ鎖がフラフラしている感じなります。

それでも機能を持っているということみたいです。

 

 

なんだか、このフラフラしている感じが自由でいいですね!

トヨエモンも自由に生きたい!!

なんて考えていたら、

もはやPRAP1自体はどうでもよくなって、

天然変性タンパク質について、もっと知りたくなりました(笑)

知りたい欲求があるうちは、未だ研究者としていられるのかな…???

 

  

おしまい。

2020年7月22日 (水)

腸管の細胞が産生するPRAP1

こんにちは。

トヨエモンです。

 

そういえば、ついにGO TOキャンペーンが始まりましたね。

ちなみにTO GOだったら「テイクアウト」という意味ですね。

自粛期間中はどこもかしこもテイクアウトだったので、

いつの間にか、自主的に「TO GOキャンペーン」をやっていたのかも知れません(笑)

どうでもいい話ですみません・・・。

 

さて、今回はLactobacillus rhamnosus GGと腸管の細胞について、

さらっと書いてみたいと思います。

と言うのも、“腸管の細胞が産生するPRAP1というタンパク質が、

酸化ストレスなどから腸管上皮を保護している”というような内容の論文(※)を

見つけたからです。

 ※ Wolfarth et al. Cell Mol Gastroenterol Hepatol (2020)

 

どうやら、このPRAP1というタンパク質は、

マウスにL. rhamnosus GGを投与して、

その腸管上皮細胞の遺伝子発現を調べた際に見つかったものらしく、

ちょっと気になった次第です。

また、PRAP1以外の細胞保護因子の遺伝子発現も上がるようで、

腸内細菌やプロバイオティクスが腸管上皮細胞に作用することの重要性が伺えます。

   

ちなみに弊社が共同研究をしている米国Vanderbilt大学のFang Yan教授は、

L. rhamnosus GGが作るタンパク質p40とp75が腸管上皮細胞に作用して、

恒常性維持に関与していることを発見した先生です。

  

このように、色々なことが明らかになってくるにつれ、

プロバイオティクスは単一のメカニズムではなく、

様々な経路を通して、健康に寄与していることが分かります。

  

つづく。

2016年7月10日 (日)

新しい論文が出ています!~LGG菌のタンパク質p40~

こんにちは。

トヨエモンです。

 

本日は天気も良く、波もあったようで

友達は早朝からウキウキしていた様子。

ご丁寧に波の写真まで送ってきます・・・

 

残念ながらワタクシは寂しく(!?)お仕事です。

『皆が平日で仕事のときに良い波当ててやる!!』と

心の中で思っていますが、

最近平日休みが多い割りに波は当たりません・・・

心が腐っているからでしょうか・・・!?

 

 

さて、愚痴はほどほどに本題です!

このブログでもたびたび紹介してきたp40とp75。

米国ヴァンダービルト大学のFang Yan博士が

LGG菌から発見したタンパク質です。

 

今回、Yan博士のチームが6月の終わりに

p40に関する新しい論文を発表したようです。

 

「An LGG-derived protein promotes IgA production

through upregulation of APRIL expression in intestinal epithelial cells.」

Wang et al. Mucosal Immunol (2016)

 

まだEpub ahead of Printなのでオンライン公開のみで

トヨエモンも中身は確認していません。

要旨(Abstract)を見る限りでは、IgA(免疫グロブリンA)の

分泌に、p40と腸管上皮の作用が重要になっているようです。

 

p40は、間接的に腸管上皮のEGF受容体を活性化させ、

バリア機能のバランスを保ったり、炎症を抑制したりと、

様々な機能を発揮するタンパク質です。

今回の論文では、腸管上皮の重要な役割である

”IgAの分泌”についてもp40が機能しているという新しい発見ですね。

 

また、詳しく読んでから紹介したいと思います!

腸管上皮バリアやヴァンダービルト大学、Yan先生などは

過去記事でも色々と紹介していますので、

ご興味のある方はそちらも読んで頂ければ!!

 

おしまい。

 

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2016年6月14日 (火)

久々にタケサブロー!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

前回は久しぶりにタケサブローがUPしてくれました!

めちゃめちゃ嬉しいですね☆

それに甘んじて、土日は更新サボりました(笑)

 

それにしてもタケサブローのブログ、かなりのボリュームでしたね。

二回に分けて書いてくれれば、あと数日サボれたのに・・・

残念!!

 

さて、実はトヨエモン、腸内細菌学会で

糞便移植のセッションを聴講できなかったんですね・・・

なので、タケサブローの記事はとっても勉強になりました!

やはり炎症性腸疾患(IBD)は一筋縄ではいかないようですね・・・。

 

このブログでもたま~にIBDとLGG菌の可能性については

書いてきましたが、

* 学会発表してきました!!(ISG&SOMED)

* ヴァンダービルト大学より新しい論文が発表!!

* LGG菌とTJ⑤

まだまだ解からないことばかりですね。

 

また、タケサブローが記事をUPしてくれることを期待しましょう!!

 

おしまい。

 

Aikoミニトマトのアイコ・・・最近、ようやく赤くなり始めたー!\(^^)/

と思ったら、鳥についばまれてしまいました(これは2個目)

しかも、全部食わずに、ちょっとつついているだけannoy

皆さんも食べ物は粗末にしないようにお願いしますm(_ _)m