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2021年2月19日 (金)

ムーンライティングタンパク質

こんにちは。

トヨエモンです。

 

先日は宮城で震度6強の地震がありました。

3.11の余震と言われていますが、

10年後にも余震がくるなんて初めて知りました。

 

さて、昨年(2020年)9月に「p75というタンパク質の研究」という

シリーズで記事を書きました。

そのなかで、ムーンライティングタンパク質というワードがあったことを、

おそらく誰も覚えていないでしょう・・・笑

唐突ですが、今回はムーンライティングタンパク質について

書こうと思います。

 

ムーンライティングタンパク質(ムーンライトタンパク質と呼ぶこともある)は、

英語だと”Moonlighting proteins”です。

パッと見、「”月の光”だなんて、何だかステキな名前!」と思ってしまいます。

(トヨエモンはそう思っていました・・・汗)

でも実際は、「Moonlighting=(内緒の)副業」という意味らしいです。

つまり、ムーンライティングタンパク質とは

”本業である機能のほかに加えて、(副業として)別の機能も示すタンパク質”

のことを言います。

 

前述した昨年の記事のなかで、L. rhamnosus GGが作る「p75」というタンパク質は、

二つの異なる機能をもつことが報告されていることを紹介しました。

一つ目は、Vanderbilt大学のYan先生が報告した「Aktシグナルを介して

腸管上皮の恒常性を保つ機能」、

二つ目は、Lebeer先生たちのグループが報告した「細胞壁を分解する機能」です。

そして、「p75」の場合は、構成するアミノ酸配列を見る限り、

本来は「細胞壁分解酵素」です。

 

そう考えると、報告された順番は逆ですが、p75というタンパク質は、

本業が「細胞壁分解酵素」、

副業として「Aktシグナルを活性化して、宿主の腸管上皮に良い影響を与える」

というムーンライティングタンパク質だと言えるでしょう。

 

現在、様々なムーンライティングタンパク質がわかってきており、

細胞の中でも場所によって違う働きをするもの、

細胞の中と細胞の外で全く違う働きをするもの、

など色々なものがあり、とても興味深いです。

ただ、おそらく、この記事に興味をもつ方はほとんどいないので、

「つづく」にはしませんが・・・。

気が向いたら、続編を書きたいと思います。

 

おしまい。