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2014年2月24日 (月)

腸管バリアとLGG菌④

こんにちは。
トヨエモンです。

前回は、LGG菌が腸管上皮細胞に付着する力が強いことを、おさらいさせて頂きましたが、
その付着性の強さは、以前LGG菌の毛①で紹介した、”ピリ(線毛)”が一つの要因だと
考えられています。

今回は、もう少し”ピリ”について見ていきたいと思います。

下の写真(左)が、LGG菌のピリを特殊な染色方法で染めて、電子顕微鏡で
撮影したものです。
そして、ピリを拡大してその構成を示したものが、右の図となります。

Photo_3※ 写真(左): Dr. A. Hendrikxs (Utrecht大学), Dr. M. Kankainen (Helsinki大学),
Prof. W. M. de Vos (Wageningen大学)のご好意により提供いただきました。
尚、論文はKankainen et al. PNAS (2009)をご参照ください。
※ 図(右): Reunanen et al. Appl Environ Microbiol (2012)より改変。


写真の紫色に染まっているのがLGG菌。そこから黒い粒つぶが見えるかと思いますが、
この粒つぶがピリを構成しているタンパク質の一つであるSpaCです。
右図のように、ピリはSpaA、SpaB、SpaCの三種類のタンパク質がつらなった構造を
しており、LGG菌の表層からビヨ~ンと外側に伸びています。

さて、このピリがなくなるとどうなるのでしょうか?

そうなんです。LGG菌の付着力が落ちてしますのです・・・。

今のところ、ピリを持つ乳酸菌として、論文にしっかりと紹介されているのは
LGG菌だけです。
(中国の乳酸菌であるL. paracasei Zhangにもピリがあることが学会で
紹介されていましたが、論文には出ていないようです。)

LGG菌の付着力の強さの秘密には、このピリの存在が大きいようです。

 

つづく。