2020年7月27日 (月)

前回偉そうに書きましたが…

こんにちは。

トヨエモンです。

 

前回、腸管の細胞が産生するPRAP1というタンパク質をさらっと紹介しましたが、

その続編(?)です。

 

さて、このPRAP1、本名はProline rich acidic protein-1。

プロリン(アミノ酸の一種)が豊富で、酸性のタンパク質ということですね。

分子サイズは約17kDa、約150個のアミノ酸から出来ています。

  

そして面白いのが、

“天然変性タンパク質(intrinsically disordered protein)”であること。

 

  

偉そうに紹介していますが、 

トヨエモン、実は天然変性タンパク質のこと…

全く知りませんでした!(苦笑)

 

なので、最初、intrinsically disordered proteinを見たときに訳すことができず、

“もともと調子が悪いタンパク質”と訳し、「???」と行き詰まりました。

 

  

ちなみにWikipediaでは、

『固定された、もしくは整った(「オーダーした」)三次元構造を

持たないタンパク質である』と書かれています。

  

通常、タンパク質はアミノ酸配列や分子間の結合などによって、

三次元(3D)構造をとっています。

そして、タンパク質が機能するには3D構造が重要で、

例えば、卵の白身は過熱すると変性し(3D構造が壊れ)、

真っ白に固まり、もはや生卵の白身とは別物になってしまいます。

  

 

一方で、天然変性タンパク質は、決まった3D構造をとっていない、

もしくは部分的にしか3D構造をとっていないので、

ただのアミノ酸が並んだ鎖がフラフラしている感じなります。

それでも機能を持っているということみたいです。

 

 

なんだか、このフラフラしている感じが自由でいいですね!

トヨエモンも自由に生きたい!!

なんて考えていたら、

もはやPRAP1自体はどうでもよくなって、

天然変性タンパク質について、もっと知りたくなりました(笑)

知りたい欲求があるうちは、未だ研究者としていられるのかな…???

 

  

おしまい。

2020年7月22日 (水)

腸管の細胞が産生するPRAP1

こんにちは。

トヨエモンです。

 

そういえば、ついにGO TOキャンペーンが始まりましたね。

ちなみにTO GOだったら「テイクアウト」という意味ですね。

自粛期間中はどこもかしこもテイクアウトだったので、

いつの間にか、自主的に「TO GOキャンペーン」をやっていたのかも知れません(笑)

どうでもいい話ですみません・・・。

 

さて、今回はLactobacillus rhamnosus GGと腸管の細胞について、

さらっと書いてみたいと思います。

と言うのも、“腸管の細胞が産生するPRAP1というタンパク質が、

酸化ストレスなどから腸管上皮を保護している”というような内容の論文(※)を

見つけたからです。

 ※ Wolfarth et al. Cell Mol Gastroenterol Hepatol (2020)

 

どうやら、このPRAP1というタンパク質は、

マウスにL. rhamnosus GGを投与して、

その腸管上皮細胞の遺伝子発現を調べた際に見つかったものらしく、

ちょっと気になった次第です。

また、PRAP1以外の細胞保護因子の遺伝子発現も上がるようで、

腸内細菌やプロバイオティクスが腸管上皮細胞に作用することの重要性が伺えます。

   

ちなみに弊社が共同研究をしている米国Vanderbilt大学のFang Yan教授は、

L. rhamnosus GGが作るタンパク質p40とp75が腸管上皮細胞に作用して、

恒常性維持に関与していることを発見した先生です。

  

このように、色々なことが明らかになってくるにつれ、

プロバイオティクスは単一のメカニズムではなく、

様々な経路を通して、健康に寄与していることが分かります。

  

つづく。

2020年6月29日 (月)

乳酸菌学会はオンラインでの開催が決まりました!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

もともと2020年6月26日~27日に開催が予定されていた

日本乳酸菌学会2020年度大会。

COVID-19の影響で延期もしくは中止の検討がされてきましたが、

Zoomを使ったオンライン開催ということで決着しました。

日程は2020年11月27日~28日です。

 

今年は乳酸菌学会設立から30年という節目の年。

設立当時は、30年後にオンラインで開催するなんて

誰も想像していなかったのではないでしょうか!?

 

大会情報の詳細は、学会Webサイト(http://www.jslab.jp/)に

随時アップされる予定です。

(2020年6月27日時点では、古い情報も掲載されています)

 

トヨエモンは今年も大会に参加する予定なので、

オンラインという新しい形がどんな風になるのか楽しみです。

 

 

おしまい。

2020年6月19日 (金)

乳児疝痛(コリック)

こんにちは。

トヨエモンです。

 

過去、このブログでは、世界最大級の医学文献データベース『PubMed』で

LGGの論文を検索したときのヒット数をチョイチョイ報告していました。

ちなみに今日(2020年6月19日)のヒット数は1,400件以上、

2020年だけでも既に64報が報告されています。

つまり、LGGに関連する研究は世界中で今も着々と進んでいるのです。

 

で、最近発表された論文をざっと確認していたら、

乳児疝痛(にゅうじせんつう、コリック)に関する論文がありました。

 

健康な赤ちゃんが原因不明で泣きぐずることを、

日本では『黄昏泣き』とか『夕暮れ泣き』と呼ぶそうです。

(トヨエモンは初めて知りましたw)

昔は何故泣いているのか解らず、生後数か月でおさまるので、

仕方がないと思われていたようですが、

海外では赤ちゃんの胃腸の痛みや不快感が原因の一つだと考えられていて、

infantile colic(コリック)と呼ばれ、早くから研究が進んでいたらしいです。

 

そして、胃腸の不調と言えば、やはりプロバイオティクス。

実は2015年にフィンランドのツルク大学の研究チーム

(このブログでも名前が出てくるSeppo Salminen先生や

Erika Isolauri先生のチーム)が、

LGGと乳児疝痛の研究について報告しています(※1)。

 

ただ、この報告では、

LGG投与群とプラセボ群(LGG無し)を比較したときに、

赤ちゃんの泣きぐずりの時間に変化はみられませんでした。

しかし、その親御さんたちにとっては、

LGG群の方が“有意に泣きぐずりが少ない”と感じていたことが分かり、

LGGの効果が期待されました。

 

そして、今回のイタリアのチームが発表した論文(※2)では、

LGG投与群で泣きぐずりの時間が有意に短くなったことが報告されました。

 

今後、このようなエビデンスが蓄積されていけば、

LGGの乳児疝痛に対する効果が確固たるものになっていくのでしょう。

そして、赤ちゃんとその御両親が少しでもハッピーになれるのであれば、

LGGの研究をしている拙者らも嬉しい限りです。

さらなる研究の進展が楽しみですね。

  

おしまい。

 

 

※1 Partty et al. Pediatr Res (2015) 78:470-5.

※2 Savino et al. Nutrients (2020) 12:E1693.

2020年5月26日 (火)

春もおしまいです・・・

こんにちは。

トヨエモンです。

 

ちょっと前の話ですが、会社の敷地に生えていた

この花をみて、

Img_5151

 

後輩が

「あっ、ケシだ!」って言ってたので、

トヨエモンは

「それ、ポピーじゃないの?」

と返しました。

 

うちの周りにも沢山咲いていて、花はとても可愛いのだけれど、

外来種がはびこっているようにしかみえないので、

すぐに引っこ抜いていました。

 

ただ、ずっとポピー(よく植えられている種類)だと思っていて、

調べたこともなく、今回初めて調べてみました。

 

『ナガミヒナゲシ』

 

っていうんだそうです。

そして、ポピーってケシ科というのを初めて知りました・・・。

poppyとポピーとケシとヒナゲシとか、

名前などなど詳しいことはWikiってください(笑)

 

おそらく後輩が変なことを言わなければ、

ずっと園芸ポピー(ヒナゲシ)だと思いこんでいたことでしょう。

改めて自分の無知さを思い知らされました。

 

ちなみにヒナゲシやナガミヒナゲシは別に問題のある植物ではありません。

ただ、不正な種類も野生化しているようで、

綺麗な花だからと持って帰ったり、栽培しちゃった日には捕まるかもしれません。

(故意でなければ罪には問われないらしいですが)

不正な種類を見つけたら、まずは警察や保健所に連絡を!

 

一方、弊社のバラ園は、新型コロナの影響でバラの会の方たちが活動できず、

花は咲いていても整備されていないため、例年の綺麗さがありません・・・。

Img_5153

Img_5154

Img_5155

もちろん外部の方が見学することもできません。

 

 

今年は花見もできず、春を感じることもほとんどなく、

間もなく夏です・・・。

 

poppy・・・やたらHoppyが飲みたくなってきた^^;

 

おしまい。

2020年5月15日 (金)

やっぱり運動不足!?

こんにちは。

トヨエモンです。

 

前回の更新からあっという間に3週間くらい経ってしまいました。

STAY HOMEだし、こまめにブログを更新しよう!と

意気込んでいたのですが。。。

 

で、実は、GWにギックリ腰でSTAY HOMEどころか、

危うくTo Hospitalしそうになりました・・・。

医療負担を軽減するためのSTAY HOMEなのに、

病院送りになってしまったら洒落になりません。

 

幸い病院送りにならずに済んだものの、ギックリのきっかけは、

ゴミの袋を縛ろうと前かがみになっただけ・・・苦笑

(普通に家事してただけなんです。。。)

 

でも、体重やお腹周りも若干増えてきてしまったし、

やっぱり筋肉も落ちているんでしょうね。

あと、サーフィンできないので、

腹筋と背筋のバランスも崩れてるような。。。

もう少し運動しなきゃって解っていても、

夜になるとついつい飲み過ぎ、食べ過ぎを繰り返してしまうのです。

 

おしまい。

 

Img_5145

前回耕した部分には、再生野菜とノビルを移植しました。

どこもかしこも再生野菜ブームですね(笑)

そしてノビルは枯れました。。。

2020年4月26日 (日)

STAY HOMEとノビル

こんにちは。

トヨエモンです。

 

 

みなさん、ちゃんとSTAY HOMEしていますか?

最近気付いたのですが、

トヨエモンの休日って、元々STAY HOMEなんだって・・・。

そこそこアウトドア派のつもりだったんですけどね。

 

 

まあ思い返してみれば、波が無い週末は

「一日中、外に出ない」

「人に会わない」

「夜までご飯食べるの忘れる」

とかしょっちゅうなんで、確かにそうなのかも知れません。

(・・・なんか枯れた人生だなぁ)

 

 

なので、あまり自粛感が無いんです。

人との接触8割削減、といっても元がゼロですからね。。。

とりあえず、次亜塩素酸ナトリウム希釈液を作ってドアノブなどを

消毒してみたり(注:記事最下部に注意事項あります)

手洗いをいっぱいしてみたりして、自粛の実感を得ている感じです。

唯一ツラいことと言えば、飲みに行けないことくらいかな???

 

 

と、このままだと日光を浴びない吸血鬼のような生活になってしまうので、

庭スペースの草むしりをしましたw

ポピーやらカラスノエンドウが蔓延っていたのを一掃。

そしたら、ノビルが生えているのを見つけました。

 

 

Img_5141

 

 

昨年か一昨年あたりに移植したような、しなかったような。

全く思い出せません!しかも、スズランの脇ってw

(スズランは毒なので、誤って食べないよう、本来なら傍に植えちゃダメ)

周囲にノビルは生えてないんで、やっぱり自分で植えたんでしょうけど、

自分に毒を盛ろうとは・・・。

 

 

そして、このノビルのおかげで、研究者魂(?)に火がついてしまい、

庭スペースの一部分を耕してしまいましたw

 

 

Img_5142

 

  

相変わらず砂っぽい土壌なので、実験がてら、あるものを入れてみました。

(もちろん安全なもの)

もし吉と出ればまたブログにアップします。凶なら無かったことにw

 

 

ここに何植えようかなnote

 

 

おしまい。

 

 

(注)次亜塩素酸ナトリウム希釈液について

トヨエモンは希釈液をスプレー容器で使っていましたが、

メーカー側は、皮膚や目への付着した際のリスクから、

たとえ希釈液であってもスプレーしないよう厳重に注意していることを、

あとになって知りました。

トヨエモンのような無知によって、他の健康被害が出ては元も子もありません。

皆さま、ちゃんと注意事項を理解したうえで、正しく使うようにしましょう。

2020年4月18日 (土)

なんで気付かなかったのか・・・

こんにちは。

トヨエモンです。

 

先日地方の新型コロナ感染について書いたと思ったら

やはり全国に緊急事態宣言が出ましたね。

 

3月の連休から2週間後に感染者数が一気に跳ね上がったので、

そのデータをもとに、今回の宣言を出したとのことです。

確かに厚生労働省のHPを見ると、3月の連休あとから急に増えだして、

4月7日辺りから、ワーっとなっています。

そりゃ、GWに外出しないで、ってなりますね。

 

さて、トヨエモンは大切なことを忘れていました。

そう、LGGと肺炎の論文を検索していないんです・・・。

こんなにブログのネタとして最適なはずなのに。

ホント、アホなんじゃないかと自分で思ってきましたsweat02

 

で、早速PubMedで

“lactobacillus” “GG” “pneumonia”をキーワードに検索してみます。

 

すると、10件ヒット!

01_2

 

その中で、LGG以外のプロバイオティクスを一緒に使っているものを除くと、

下の表のように8件になりました。

 02  

 

当然、コロナに対する研究なんて無いのは分かっていたけど、

人工呼吸器関連肺炎(VAP)とかに対する研究があるんだと思うと、

改めてLGG乳酸菌の懐の深さに気付かされましたhappy02

 

因みに1の論文に関連してですが、

LGG乳酸菌と呼吸器感染の研究については

「おしえて!LGG乳酸菌」(旧LGGラボ)にも掲載されています。

リンク先:https://lgglab.jp/index.html

ご参考までに。

 

おしまい。

2020年4月15日 (水)

補足:LGGとウイルス感染について調べてみた!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

緊急事態宣言が発令されて早一週間。

一昨日は600人前後、昨日は新規感染者数が300人前後と

この2日間は少し下がってきていますが、このあとはどうなるのでしょうか?

 

そういえば、東京都が外出自粛要請を出した週末は、

茅ヶ崎には人がいっぱいでしたねw

ウチの前の通りには、駅から海方面に向かう人たちが

ひっきりなしに歩いていました。

どうみても地元の人ではない。。。

まあ、茅ヶ崎なんて都内へ通勤している人もたくさんいるし、

それなりに人口もいるのでリスキーですが。。。

 

ただ、こういった状況を見ていると、

首都圏からどんどん拡散していく状況をひしひしと感じるわけで、

今後はさらに地方での感染・死亡報告が増えていくんだろうと思います。

(もう増えているような・・・)

あと、緊急事態宣言が1週間早く出てれば・・・

 

と、前置きが長くなってしまいましたが、

前回の「LGGとウイルス感染について調べてみた!」を出したら、

Jさん(なぜかこのブログによく出てくる他社の人w)から

「保育園や幼稚園でダブルブラインドのヒト試験をやればロタウイルスへの

効果がわかるのかな」

というコメントをいただきました。

 

実は、ロタウイルス感染はLGGの十八番で、

古くから多数の臨床試験がされており、

メタ解析もされています(しかも度々更新されている)。

そういったエビデンスの蓄積があるので、

EUでは小児の急性胃腸炎の治療ガイドラインに

LGGと経口補水の併用が推奨されているくらいです。

 

実際、PubMedで”lactobacillus” “GG” “rotavirus”で検索すると

動物試験なども含まれますが、59件ヒットします。

 

Pubmed_rota

  

前回は、絞り込むために検索ワードを

”lactobacillus" "GG" "virus" "infection”

とinfectionをつけたので、

ロタウイルスに関するヒト試験等はヒットしなかったのです。

 

というか、ロタウイルスがいっぱいヒットしちゃうと思って、

あえて避けるために絞り込んだら、

ヒットして欲しかったHatakkaやHojsakの論文も

引っかからなかったんです。

世の中、そう上手くはいかんです・・・。

 

  

おしまい。

2020年3月16日 (月)

LGGとウイルス感染について調べてみた!

こんにちは。

トヨエモンです。

 

新型コロナウイルスの猛威は止まりません。

すでに15の国と地域で、非常事態宣言 or 緊急事態宣言が出されております。

先日の阿部安倍首相の話では日本は未だそこまでいっていないとのこと。

ただ、今後どうなることやら・・・。

 

こんな状況のなか、プロバイオティクスの免疫調節作用が

また脚光を浴びてるらしいです。

そこで、トヨエモンは論文検索サイトPubMedを使って、

LGGとウイルス感染について調べてみましたw

  

まず、Lactobacillus GGとウイルスで調べてみます。

(検索ワードは"lactobacillus" "GG" "virus")


Pubmed01_2

   

34件引っかかりました。

ちょっとチェックするのが億劫ですw

 

なので感染も検索ワードに加えます。

(検索ワードは"lactobacillus" "GG" "virus" "infection")

 

Pubmed02

 

  

すると18件に絞られました。

これらの要旨をチェックすると、内訳はこんな感じになりました。

 

Hyou03

 

LGGといえば、やはりロタウイルス感染が有名なので、

それなりに引っかかります。

 

もっと面白かったのが、呼吸器感染の論文が計8報も引っかかったこと!

勿論、新型コロナウイルスは出てきませんw

でも、インフルエンザと風邪(ライノウイルス、ピコナウイルス)などの

名前が出てきました。

ただ、要旨を読む限り「数値的はLGGを摂取したグループの方が良いけど、

統計的な有意差まで出ていない」や、「効果を確認するには更なる試験が必要」など、

慎重な結論を出しています。

まだまだエビデンスの蓄積が必要なようです。

 

ちなみに、今回の検索結果には、

以前紹介したフィンランドやクロアチアで行われた

LGGの呼吸器感染症の予防効果に関する論文は含まれませんでした。

ロタウイルスに関しても、もっと論文がたくさんあるのですが、

なぜか動物試験の論文が多かったです。

なので、検索ワード次第ではもっと面白い論文があるのかも!?

 

おしまい。