2020年12月30日 (水)

2020年も有難うございました!

こんにちは。

トヨエモンです。

  

早いもので2020年もあっという間に終わりです。

今年は新型コロナの影響で、

様々なことがガラリと変わってしまった一年でした。

昨年末の時点で、こんな一年になることを誰が予想したでしょうか?

  

一方で、トヨエモンの2020年と言えば、

2019年末にトイレが急に壊れ、そのまま新年を迎えるという、

なんとも幸先の悪いスタートを切った年でした。

もしかすると、この時点でトヨエモンは

今年一年を予想していたのかも知れません。

  

そして、新型コロナが拡大する前、

Vanderbilt大学とのLGGに関する共同研究で行ったアメリカでは、

預け荷物が届かず足止めを食らうことから始まった

不運の連鎖に巻き込まれます。

その後、緊急事態宣言や自粛、規制などによって、

ブログのネタを探すのに困難な状況が続き、年末に至ってしまいました。

  

なので、2020年もあと僅かですが、その間、絶対トイレを壊しません!!

そうすれば、2021年はきっと良い年になるはず。

  

それでは、皆様、来年もよろしくお願い申し上げます。

  

 

おしまい。

  

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先日、外を見るとウチのスズランが芽を出していました。

まだ冬真っ只中だというのに、すでに春の準備をしています。

終わりの無い冬はない!

2020年12月28日 (月)

大掃除が進みません!

こんにちは。

トヨエモンです。

  

さて、休日は大掃除。

朝から洗濯して、お布団干して、まずは通常作業を終了。

そして、「よし、ガス台とシンクからだ!」と意気込んでいると、

洗剤は何処?

スポンジやタワシは?

手袋は?

などなど、色々と探すのに30分以上費やす羽目に。

そう、トヨエモンは整理整頓ができない男なのです。

なんで、こんなにバラバラにしまったのだろう…?

自分でも理解できません。

  

どうにか道具を揃えて、いざ開始。まずはコンロから。

あまりの油汚れに、開始早々イヤになりました。

それでも、部品を外して一通り綺麗にして干します。

今度はガス台へ。こちらも油汚れが酷い。

  

そろそろ手も疲れてきたし、やらない理由を探し始めます(笑)

「天気も良いし、海の様子を見に行ってこようかな~」

  

そして、おもむろに手袋を取り、そのまま歩いて海へ。

途中で買い物したり、友人とバッタリ会ったりして、

結局、家に帰ってきたのは3時間後・・・。

  

もちろん現実は甘くありません。

コンロはバラバラ。ガス台は油汚れが半分残った状態で放置。

シンクに至っては手も付けていません。

「もう、おしまい!」

大掃除やめました・・・。

  

  

おしまい。

2020年11月30日 (月)

日本乳酸菌学会2020年度大会が無事終わりました

こんにちは。

トヨエモンです。

 

先週の金土(11月27日〜28日)にオンラインで開催された

日本乳酸菌学会2020年度大会が無事に終わりました。

初のオンライン開催ということで、色々と不安視されたこともあったようですが、

蓋を開けてみれば大盛況に終わりました。

  

トヨエモンはと言うと、座長と発表で2日間気が抜けなかったことに加え、

質問時や発表時にPCの設定を間違えてしまい大量の冷や汗をかいたりと、

大会が終わった頃にはヘトヘトになっていました。

 

現在、コロナ禍で多くの学会開催が中止となっているため、

研究成果を発表する場がなくなっています。

特に学生さんたちにとっては卒業・修了に関わることなので、

大きな問題になっています。

そのような状況のなか、少しでも『発表の場を提供したい』と

オンライン開催に向けて努力されてきた学会・大会関係者の方々に

改めて感謝いたします。

 

 

おしまい。

2020年11月29日 (日)

魚の感染症にも・・・

こんにちは。

トヨエモンです。

 

文献を調べていると、たまにですが、

ティラピアという魚とLactobacillus(※) rhamnosus GGの論文が目につきます。

※現在の属名:Lacticaseibacillus

 

そこでPubMedで「”lactobacillus" "GG" "tilapia"」というキーワードで検索してみると、

3件ヒットしました。

1)Ngamkala S et al. Vet World. 13:967-974. (2020)

2)Sewaka M et al. Fish Shellfish Immunol.86:260-268. (2019)

3)Pirarat N et al. Res Vet Sci. 91:e92-7. (2011)

L. rhamnosus GGの論文が1500報以上あることを考えると、もの凄く少ない数ですので、

トヨエモンの目に入るということは、おそらく個人的興味が理由でしょう・・・。

 

さて、これらの論文は全てタイの別々の研究グループから報告されていて、

ティラピアのAeromonas属感染に対するL. rhamnosus GG投与の効果を調べています。

ちなみにティラピアという魚は、日本にも食用として持ち込まれたものの、

あまり食べられることなく、近年では沖縄などで外来種として大繁殖しています。

 

一方で、タイでは養殖が盛んに行われているらしいです。

そして、Aeromonasの感染は、ティラピアの養殖にとってシビアな問題のため、

プロバイオティクスを投与して、その感染を抑制する研究がされているようです。

 

プロバイオティクスと感染症の研究の最も大きな意義の一つとして、

抗生物質を使わないことにあります。

抗生物質の使用は耐性菌を生み出すリスクがあるため、

プロバイオティクスで免疫システムを調節し、感染症を防ぐのです。

これはヒトも一緒です。

 

ちなみにこの3報全てで、L. rhamnosus GGのティラピアへの投与が

Aeromonas属感染に効果的としています。

もしかすると、以前紹介したかも知れませんが・・・。

 

 

おしまい。

2020年10月30日 (金)

ピリ(線毛)が強くなる!?

こんにちは。

トヨエモンです。

 

Lactobacilus (※1) rhamnosus GGに関連する新しい文献を探したところ、

L. rhamnosus GGの突然変異株(派生株)から、

ピリ(線毛)の力が強い株をピックアップしたという論文(※2)を見つけました。

(※1)現属名:Lacticaseibacillus

(※2)Rasinkangas et al. Front Bioeng Biotechnol (2020) 8:1024.

  

ちなみに『ピリ』とはこのブログでも何度も紹介してきたように、

菌体から毛のように伸びている幾つかのタンパク質(SpaA、SpaB、SpaC)のことで、

L. rhamnosus GGが腸管粘膜へ付着する力に関係しています。

  

その中でもSpaCは付着力に最も重要だと考えられており、

この論文ではSpaCの抗体を用いて、

SpaCがリッチそうなL. rhamnosus GGの派生株を選んできたようです。

  

付着力の強い派生株は、大まかに分けると下記の3つのグループに分けられ、

1)SpaCの遺伝子に僅かな変異があるもの

2)解らない

3)SpaAの遺伝子に僅かな変異があるもの

だったと報告されています。

ちなみに、僅かな変異とは、DNAを構成する塩基がたった1個だけ変わっただけです。

  

1)と3)は遺伝子の変化なので、付着性が強くなったことも理解しやすいですね。

ただ、2)については論文の著者らも驚きだったようです。

ピリの付着力は、ピリ自身の遺伝子以外の要因にも影響されていて、

それがピリの産生や構造に影響を与えているのではないか、

と著者らは考察しています。

  

本当に生物の体は複雑です(汗)。

 

 

つづくかも・・・。

2020年10月28日 (水)

尋常ではないスピード・・・

こんにちは。

トヨエモンです。

 

早いもので10月ももうすぐ終わりです。

だいぶ朝晩の気温も下がり、寒くなってきました。

Img_5459

近所の海も冬の様相を帯びてきました。

 

 

さて、タイトルに出てきました「尋常ではないスピード」・・・。

これはLactobacillus (※) rhamnosus GGに関する論文が

文献データベースPubMedに掲載されるスピードのことです。

※現属名:Lacticaseibacillus

 

 

10月26日現在でキーワードを

「”lactobacillus” OR “lacticaseibacillus” AND “GG”」

で指定して検索すると、なんと1536件もヒットします。

2週間前に同様のキーワードで検索した際には1521件だったので、

ほぼ1件/日のペースで更新されていることになります。

  

もちろん、キーワードでの検索という性格上、

なかには全く関係ない論文もヒットしてきます。

それでも、ほとんどは関連する文献なわけで、

トヨエモンらが全てを把握することなど到底無理な話です。

  

通常、ヒットしてきた論文の中に気になったものがあると、

それを取り寄せて読みます。

ただ、内容が余程自分の専門と重ならない限りは、その論文を理解するために、

さらに他の資料や論文を何報も取り寄せ読むことになるわけです。

という大変な作業なのに、毎日1件増え続けるなんて・・・。

  

さすが、世界で最も研究されている乳酸菌!!

 

  

おしまい。

2020年9月30日 (水)

p75というタンパク質の研究③

こんにちは。

トヨエモンです。

 

さて、前回はp75(=Msp1)が細胞壁分解酵素であろうという観点から、

Lebeer先生のグループが研究を実施したということを書きました。

因みにこの研究報告の第一著者はClaesさんという方なので、

以下「Claesら」と書きます(※)。

また、p75についても、彼らの報告した通りにMsp1と記述することにします。

それでは、実際にどのような研究をしたのでしょうか?

※Claes et al. PLoS One. (2012) 7:e31588.

 

まず、Claesらは、正常なMsp1を産生することができない

L. rhamnosus GG株を作りました。これをノックアウト株と言います。

通常のL. rhamnosus GGを培養して顕微鏡で見ると、

1.5~2μm程度の大きさの菌が、

数個から数十個がつながっていることが観察できます。

論文の写真を引用できないので、トヨエモンが撮影した写真を載せます。

何となく鎖のように繋がっていることが分るでしょうか?

 

01

ただ、1個1個の菌の形が棒状というか、

円筒状であることははっきり分かるかと思います。

 

 

一方で、ノックアウト株を培養すると、

1個1個の菌の形状がはっきりせず、

なんと普通の5~10倍の長さをもつL. rhamnosus GGになってしまうというのです。

こちらも画像が引用できないので、イラストで説明します。

(本当は写真で見ていただきたいのですが・・・)

 

02 

 

細菌は分裂して増えていくわけですが、

ノックアウト株はうまく分裂できていないために、

このような現象になると考えられます。

そして、分裂する際に重要なのが細胞壁分解酵素とよばれる、

自身の形を作っている細胞壁(殻のようなもの)を壊す酵素なのですが、

ノックアウト株はMsp1が働かないために細胞壁がうまく壊れず、

このように長く伸びてしまっていると考えられるのです。

  

Claesらは、この論文で実際にMsp1が

L. rhamnosus GGの細胞壁を分解することも解明しており、

Msp1の本来の役割は「細胞壁分解酵素」であることを明らかにしています。

  

もともとは腸管上皮に作用するタンパク質として発見されたp75ですが、

本来の役割は自分自身の細胞壁を分解する酵素だったのですね。

実は、本来の役割のほかにも機能するタンパク質は、

ムーンライティングタンパク質と呼ばれ、

乳酸菌にも様々なムーンライティングタンパク質が発見されています。

  

だいぶ長くなってしまったので、

そのうちムーンライティングタンパク質についても書きたいと思います。

 

 

おしまい。

2020年9月28日 (月)

p75というタンパク質の研究②

こんにちは。

トヨエモンです。

 

最近、めっきり涼しくなりました。

もうすぐ9月も終わりです。

そして、前回の更新からもう1ヵ月も経ってしまいました・・・。

  

ということで、

今回もL. rhamnosus GGが作り出すp75というタンパク質についてです。

(※前回を読んでいない方はさっぱり解らないかも知れません)

  

さて、もともと腸管上皮細胞に作用するタンパク質として

注目されたp75(=Msp1)に対して、Lebeer先生の研究グループは、

どのようなアプローチから研究したのでしょうか?

   

実は、このタンパク質のアミノ酸配列が、

「細菌の細胞壁を分解する酵素と似ている」という観点から、

「細胞壁分解酵素」として解明を試みたのです。

   

そもそもヤン先生は2007年の論文(※)で、

p75のアミノ酸配列が細胞壁に関連する加水分解酵素と似ていることを

報告していました。

ただ、ヤン先生はお医者さんですし、酵素としての機能には着目せず、

大腸炎の予防や治療に向けた医学的アプローチから研究を進めてきました。

※Yan et al. (2007) Gastroenterology 132:562-75.  

 

一方で、Lebeer先生と言えば、

古くからL, rhamnosus GGの研究を精力的に進められてきた方ですので、

本来の機能であろう「細胞壁分解酵素」という性質を

明確にしようとしたのだと思います。

   

またまた、話が長くなってしまったので、

本日はここまでにします。

 

   

つづく。

2020年8月29日 (土)

p75というタンパク質の研究①

こんにちは。

トヨエモンです。

 

さて、タイトルにしたp75というタンパク質・・・

実は米国Vanderbilt大学のFang Yan教授(ヤン先生)が

Lactobacillus rhamnosus GG(※1)から見つけたタンパク質の一つです。

もう一つのタンパク質p40と共に、2007年に報告されました(※2)。

※1 2020年4月に学名がLacticaseibacillus rhamnosus GGに変更されています。

※2 Yan et al. (2007) Gastroenterology 132:562-75.

  

上述の論文では、p40もp75もAktシグナル(細胞内の情報伝達機構の一つ)

を活性化して、腸管上皮の恒常性維持に寄与することが報告されています。

ただ、p40の方がその生理活性が高いという理由で、

ヤン先生はその後p40を中心に研究を進めていきます。

  

因みにp40とp75という名前は、

SDS-PAGE(電気泳動法)でこれらのタンパク質を解析(分離)すると、

分子量40と75だったということから、p(protein:タンパク質の略)を頭に付けて、

それぞれp40とp75になっています。

  

それで、p75の研究はというと、こちらのタンパク質については、

ベルギーのLebeer先生の研究グループを中心に報告されていきます。

また、その際に「p40とp75がL. rhamnosus GGから多量に分泌される

タンパク質」ということから、『Major secreted protein: MSP』と

呼び名が変えられています。

そのため、これらのタンパク質を扱った文献は、

両方の名前が使われていたりするので、少々ややこしいです。

  

また、その時に順番がMsp1=p75、Msp2=p40となりました。

トヨエモンはヤン先生とのお付き合いが長いせいか、

順番がp40 → p75(1 → 2)というイメージなので、

どうしてもこの順番に慣れません・・・。

ただ、「p」だけでは味気無いのも事実で、

「Msp」の方が少し格好良いかな・・・とも思っています。

  

さすがに長くなってしまったので、

このLebeer先生たちのp75/Msp1に関する論文は

次回紹介したいと思います。

 

 

つづく。

2020年8月25日 (火)

Lactobacillus属の乳酸菌が再分類されました・・・

こんにちは。

トヨエモンです。

  

実は今年の春(2020年4月)に

Lactobacillus属に属している乳酸菌の多くで、

その正式名称(学名)が変わりました。

  

Lactobacillus rhamnosusLacticaseibacillus rhamnosus

となりました・・・。

因みにLactobacillus gasseriのように変わらない菌種もあります。

  

詳しく知りたい方は、

腸内細菌学会のWebサイト(https://bifidus-fund.jp)に

用語集というコーナーがありまして、

そこに『Lactobacillus属の再分類』として掲載されている情報が

解かりやすいかもしれません。

 

大元の情報は、

Zheng et al. Int J Syst Evol Microbiol (2020) 70: 2782–2858.

となります。

 

学術的には非常に重要なことではありますが、

PubMed(文献データベース)で検索ワードを

「“lacticaseibacillus” “GG”」にしてみたところ・・・3件。

今までと同様に、検索ワード「“lactobacillus” “GG”」だと1,504件。

これではPubMedのヒット数ネタが書けません・・・。

どうしたら良いのでしょうか???

  

  

おしまい。