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2016年6月10日 (金)

フン便移植 腸内細菌学会

ご無沙汰しております。

タケサブローございます。

 

昨日は第20回の腸内細菌学会に参加しておりました。

開始前から席が満席となる盛況ぶり。

全く関係ないですが、両国の満員御礼の垂れ幕を想像してしまいました。

学生の頃から参加している学会ですが、当時より2倍くらいの参加者がいます。

昨今、腸内細菌は人の健康に多大な影響を与えることが知られ、

今大変注目されている分野の1つかと思います。

 

トヨエモンも注目していた糞便移植。

シンポジウムで3題講演があり、とても興味深かったので報告します。

もともとアメリカを中心にクロストリジウム・ディフィシル(CD)という菌の感染症に

健康な人のウンチを入れると、実に90%以上の人が完治してしまった!という画期的な

治療方法です。

もちろんウンチそのままでなく希釈し、フィルターなどに濾してから使います。

 

なんと1700年も前から「イエロースープ」という名で実施された記録のある糞便移植。

 

日本でも臨床試験が進められており、今回は非常に治るのが難しい潰瘍性大腸炎(IBD)

に糞便移植が使えるか!?

という臨床試験の発表でした。

結果は…、10人中、10人失敗!!

期待していただけに衝撃的です。

しかし、糞便移植を行う前に抗生物質で一旦、腸内細菌を叩きのめすと、

70%近く成功するとのこと。

 

なんでCDには効果的でIBDでは一旦抗生物質を入れないと有効でないのでしょうか…

 

慶応大学と順天堂大学の先生は、スタジアムの観客席に例えて解説されていました。

CDの観客席は、たくさんの空席がある。

一方、IBDの方は観客席が埋まっており、また空席があっても周りは悪質なお客さんが

いて、新参者を追い出すのだとか。

 

つまり、IBDは腸内細菌の乱れのみが原因で無く、免疫システムなどの異常が主に

関わっている。

それゆえ抗生物質で空席を作ってやることが、便移植にとって重要なのだと。

CDのように急激に偏った腸内細菌叢には糞便移植などがとても有効のようです。

 

なので、わたくし、なんとなく万能だと思っていた糞便移植ですが、

有効である病気と有効でない病気、色々あるのだということです。

 

今後も様々な疾病にウンチが使われる研究が進むと思いますが、運だけの効果でなく

安全性を含め、科学的な証明もされていくことが期待されています。

興味深いです。

 

おしまい