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2014年3月17日 (月)

腸管バリアとLGG菌⑤

こんにちは。
トヨエモンです。

さて、少し間があいてしまいましたが、
腸管バリアとLGG菌の続きです。

今回は、②で紹介した下記の図にある三種類のバリア機能のうち、
左の「他の菌への働き」について紹介します。

1

この働きは、病原菌が腸管上皮へ付着しないようにするわけですが、
ヒト試験で解明することは難しく、細胞や粘膜、動物組織をつかった
試験が行われてきました。

試験方法としては、
1) 先にプロバイオティクスを付着させたのち、病原菌を加えて付着するかどうか?をみる「阻害試験」
2) 先に病原菌を付着させたのち、プロバイオティクスを加えて、病原菌が取り除かれるかどうか?をみる「排除試験」
3) 同時にプロバイオティクスと病原菌を加えて、どれだけ病原菌の付着を妨害するかどうか?をみる「競合試験」
が、主に行われます。

LGG菌では、過去に同様の試験が多く行われきており、下図はその一つ試験結果を
図にまとめたものです。

20131207_yoda_takanashi_milk
※ Collado et al. Lett Appl Microbiol (2007)のデータを図にしました。

 
この試験では、ヒトの腸管ムチン(粘膜)を使用し、LGG菌と病原菌の付着に
ついて観察しています。

その結果、緑の四角内に挙げた菌種について、LGG菌は阻害・排除・競合の
いずれの効果も発揮しました。一方、黄色の四角内にある菌種については、
残念ながら上記の効果は見られませんでした。

この試験以外でも、Caco-2やHT29細胞のような腸管上皮細胞系を用いた試験、
動物由来の腸管上皮組織などを用いた試験が行われており、多少の結果の違いは
あれど、LGG菌が病原菌の腸管への付着を防ぐ効果をもつことが観察されています。

つづく。